The Way to the Death - 死へと至る道 2000.08.05 死へと赴く者の気持ち
日本では、毎年、3万人が自殺で亡くなっている。その3万の死を、ある程度分類することはできよう。しかし、それは傍観者のやることである。ひとりひとりを見ると、そこには3万通りの死があるとしか言えないのである。
「死ぬ数日前から、ぼうっとしていた」と言われる死に方がある。もしかすると、今は少なくなっている死に方なのかもしれないが、しかし、今でも、そこからつながる死を迎える人は少なくないだろう。
彼らが何を考えているのか、ぼうっとしていたときに何を思っていたのか、今の私には理解できる。いつも分かるわけではないのだが。
自分の気持ちを死に慣らしているのだ。静かで何もない場所への移動を、いや、場所と言うことはできない、いわく言い難い、ある状態へと自分が変化していくのを受け入れようとしているのである。だから、何を見ても、本当には見えていないのだ。見ないようにしているのだ。
そして、誰かが話しかけても、うわのそらのこともある。それは、他者を自分の中から追い出して、すべての関係という関係を自分の中だけに閉じこめておきたいという気持ちの表れである。
こう書いても、これを読んでいる人の大半には伝わらないはずである。ただ、何人かの方に共感していただければ、それでいいと思っている。


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